周囲の雑音が耳に入ると、仕事や学習に集中できない、イライラする。大勢の人の中に入るのが苦手、複数のことを同時に行うとパニック状態になってしまう。など多くの人が悩む敏感気質。
実は僕も敏感気質の1人で、家族が同時に話しだすと混乱してイライラしたり、自宅で仕事中であれば仕事に集中できなかったり、さらに初対面や慣れていない人達の中に入るのが極端に苦手で、何を話して良いのかわかりません。
今回は、これらHSP(Highly Sensitive Person)気質のある人や敏感気質のある人におすすめの本をご紹介します。僕自身も、読んで楽になった本ですので、ぜひ参考にしてください。
- HSP(Highly Sensitive Person)とは?
- HSP(Highly Sensitive Person)かどうかセルフ診断をしてみよう!
- HSPは病気ではない!気質ということ
- 敏感気質の僕がおすすめするHSPの人におすすめの本紹介!
- まとめ
HSP(Highly Sensitive Person)とは?
アメリカの心理学者である「エレイン・N・アーロン博士」によって提唱されたHSP。実は、アーロン博士自体が敏感で繊細な性質であったそうです。
HSPは、「とても敏感な人」という意味で「Highly Sensitive Person」の頭文字をとってHSPと言います。
アーロン博士の研究によると、どの国でも、全体の15〜20%の割合でHSPがいらっしゃるということです。HSPは幼い頃の環境や教育、性格などの後天的な要素ではなく、先天的な気質によって生じるものだと提唱しています。
このHSPによって、HSPでない人は全く気にならないようなことも、敏感に反応してしまい、人よりもだるさを感じたり、生きづらさを感じることがあります。
この記事を書いている僕自身も、大きな音に敏感に反応してしまいイライラしたり、刺激に敏感に反応してしまう場面があります。
おそらく、この記事を訪問してくださっている方も、そのような症状で悩んでいるはずです。
今回は、HSP気質のある人が生きづらさや疲れやすさと向き合うためにおすすめの本をご紹介します!
HSP(Highly Sensitive Person)かどうかセルフ診断をしてみよう!
おすすめの本をご紹介する前に、自分がHSPかどうかをセルフ診断してみましょう!
下記の26項目に答えるだけで、自分がHSPの気質があるかどうかを簡単にチェックできます。
次の質問のチェックした項目の数が多いほど、 HSP気質が強いといえます。ただ、チェックした項目が少なくても、その項目が極端に強く感じる場合は、HSP気質の可能性もあります。
- いつも自分を責めたり、否定したりしてしまう
- 小さな音や雑音が気になることがある
- いつもビクビクしていて、すぐに焦ってしまう
- 一度、悩みを抱えると抜け出せなくなる
- 部屋をきれいに片付けることができない
- 怒りをうまくコントロールできない
- 自分で決めるより他人に決めてもらうことが多い
- 昔のつらい出来事を急に思い出すことがある
- 誰かに監視されたり、悪口を言われたりしていると感じ
- 他の人には見えないが、自分だけが見えるものがある
- 人に本音を語れず、友達も少ない
- 大人数の集まりや飲み会が苦手
- 他人が望むとおりにしようとして疲れる
- 相手の感情に自分の気持ちが左右されることが多い
- すぐに人を好きになったり、恋人に依存したりしてしまう
- 子どもの頃から親に支配されていると感じる
- 複数の仕事や業務を同時進行することができない
- 急な予定変更があると混乱してしまう
- 突然名前を呼ばれると、びっくりして仰天してしまう
- 小さな失敗でも激しく動揺してしまう
- 怒っている人やトラブルを見ると落ち込む
- たわいもない会話や雑談が苦手
- 仕事で注意されると自分を全否定されたように感じる
- 電磁波や化学調味料がとても気になる
- 寝つきが悪く、ぐっすりと眠ることができない
- 芸術や音楽に深く心をひかれる
こちらのHSP(Highly Sensitive Person)のセルフ診断をしてみていかがでしたでしょうか。ちなみに、僕は26項目中12項目が該当しました。約半分該当してしまいました。
僕がセルフ診断をしてみて、まさに自分のことだと実感した部分は、「大人数の集まりや飲み会が苦手」、「複数の仕事や業務を同時進行することができない」
「怒っている人やトラブルを見ると落ち込む」、「たわいもない会話や雑談が苦手」でした。
たわいもない会話なんてすごく苦手で、自分が今考えていることや熱中していることを話すことはできても、当たり障りのない話しをするのが僕はすごく苦手です。みなさんは、いかがでしたでしょうか。
HSPは病気ではない!気質ということ
上記のセルフ診断でHSPの敏感気質があるという方は、「病気なの?」「精神科に行った方が良いの?」と考えてしまう人もいるかもしれません。
しかし、日本では数少ないHSP臨床医である「長沼睦雄」十勝むつみのクリニック院長(精神科医)は著書の「敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本」の中で「HSPは気質であって病気ではありません」とおっしゃっています。
HSPは病気ではなく、私たちが生まれもった気質なのです。気質とは、性格や人格のように育ちながら作られるものではなく、感情や行動、そして刺激に反応する生まれ持ったパターンのこと。
初対面の人とも気軽に馴染める人もいるように、生まれもった気質で初対面の人と接することが苦手という方もいるということです。
「HSPは、生まれもった気質だから。と思うと、なんだか少し楽になりませんか?」
僕はこの話しを聞いたときに、心がラクになりました。
運動が得意な人もいれば、苦手な人もいる。数学な得意な人もいれば、外国語が得意な人もいる。
それと同様に、HSPのように敏感気質の人がいたってなんら問題ないのです。もし、そこに問題があるとすれば、社会の多くが敏感気質の人のためには構成されていないことです。
残念ながら、社会は外交的な人向けにできていて、HSPの人にはやや住みにくい世の中になってしまっています。
ただ明るい兆しもあり、クラウドソーシングや副業など現代では働き方の多様性が生まれ、少しずつですがHSPのような敏感気質の人でも、その人らしく過ごせる環境が整ってきています。
僕も会社という環境の中では、うまく適応できず、フリーランスになった1人です。次章では、僕が読んだ中で心が楽になったHSPのおすすめの本をご紹介します。
少しでも、HSPの方が日常を楽に過ごせるきっかけになれば幸いです。
敏感気質の僕がおすすめするHSPの人におすすめの本紹介!
ここからは、敏感気質の僕がHSPの人におすすめしたい本をご紹介します。
疲れやすい、だるい、刺激に敏感、自己否定をしてしまう、人の影響を受けやすいなど敏感気質の人ならではという悩みを解消するために役に立てば幸いです。
敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本
最初にご紹介するのは、HSP(Highly Sensitive Person)のセルフ診断でもご紹介したHSP臨床医である「長沼睦雄」先生の著書となっています。
本書では、「HSPとはそもそも何なのか」、「HSPに共通する特徴」、「HSPと常に刺激を求める気質HSS(High Sensation Seeking )との違い」や、HSPでも楽に過ごせる方法が記載されています。
HSPがあっても、自分の気質を認めてあげて、「頑張らなくても良いんだ」と自然に思えることが大切。
たとえば、僕の場合だったら大勢の飲み会が苦手ですが、「大勢の飲み会でうまく話せない」と思うのではなく、「飲み会に参加しているだけでも、立派だ」と、HSP気質があってもできていることを褒めてあげましょう。
この本では、HSPがあってもシチューエーションごとに、どう対応したら楽に生きられるかや、怒りを鎮める「アンガーマネジメント」の方法などが記載されています。
子どもの敏感さに困ったら読む本
こちらの本も、先ほどご紹介したHSPの専門医である「長沼睦雄」先生の著書になります。
先ほどは、HSP(Highly Sensitive Person:ハイリーセンシティブパーソン)について書かれている本でしたが、子供バージョンのHSP、つまりHSC(Highly Sensitive Child:ハイリーセンシティブチャイルド)について書かれている本です。
HSP(Highly Sensitive Person)を提唱したアーロン博士が、子供版のHSPとして、HSC(Highly Sensitive Child)を定義しています。
・小さなことで感情が長引いてしまう
・ほかの子が行っていることがなかなかできない
・母親や周囲の人の感情に敏感に反応してしまう
こちらの本を読み、HSCを知ることで、敏感すぎる性質は悪いことではなく、周りに気遣いができて、共感力を伸ばすことができます。
また、周囲に敏感なあまり気疲れしやすかったり、体にだるさがあったりとお子様が疲れてしまわないように、こちらの本でお子様がほっとするような環境づくりや、どのように我が子に愛情を注いだら良いのかを学びましょう。
HSCという素晴らしい才能を伸ばす方法も理解できますよ。
敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法
こちらの本は、3ヶ月先も予約が取れない有名心理カウンセラー「根本裕幸」先生の著書になります。
「周りの顔色を伺って、いつもビクビクしてしまう」、「相手にどう思われるか気になって自分が本当にしたい話しができない」「人と会うとすごく疲れてしまう」などに悩んでいる方には、ぜひ読んで欲しい1冊となります。
実は、HSP(Highly Sensitive Person)の多くは、自分軸ではなく他人の考えや価値観を基準にしてしまうため、どっと疲れが出て敏感すぎるがゆえ、生きづらさを感じてしまうそうです。
つまり、HSPの人は自己肯定感が低いことが多いということです。本書では、HSPの人が自己肯定感をあげるための方法を、実践形式で紹介しています。
自己を認識、認めることで他人軸ではなく、自分軸で生活できるようになります。また、敏感気質の長所もわかりやすく解説しています。
本書を読むことで、自己肯定感をあげるための方法を身につけ、今より楽に生きられるマインドを身につけることが可能です。
まとめ
僕自身もHSP気質で、大勢の飲み会が苦手で、どちらかと言えば、1対1の方が好きです。まして初対面でたわいもない話しをするなんてできません。これまでは「自分はなんて不器用な人間なんだ」と自己否定することが多かったのも事実です。
しかし、HSPという敏感すぎる気質の人がいることを知り、少しほっとしました。フリーランスのWebライターになった今では、以前よりも自分らしく暮らしています。
今敏感気質で悩んでいる方は「自分がダメ」なのではなく、少し視点や環境を変えるだけでも、見える世界が広がりますので、これをきっかけにぜひHSPについて学びましょう。知見を広げるだけでも、世界は変わりますよ。