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うつ状態の解消に!セロトニンを取り入れた食生活とおすすめ食材

新生活もはじまる頃、慣れない生活に溶け込み、ストレスを抱える方が増えてきます。

 

僕自身の経験でも、環境が変わる頃は変化に敏感ですし、ストレスもすごく溜まります。うつ状態に陥ったことのある僕も、自律神経が崩れて、生活も不規則になりがちでした。

 

不規則な生活習慣になるとさらに心身のバランスが崩れて、気持ちも憂鬱になりますよね。ここでは、そんな生活の一部に幸福感をもたらす『セロトニン』を取り入れたおすすめの食生活をご紹介します。

 

あの食材も!!セロトニンを分泌するのに効果的なんです。

そもそもセロトニンって何?

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世間一般的に知られている『セロトニン』ですが、目にも見えないですし実感がわきにくいものですよね。 

 

セロトニンは、一言で表すと精神状態の安定安眠と密接に関わる神経伝達物質のことです。私たちの腸や血液中、そして脳に存在すると言われています。

 

セロトニンが不足すると、ネガティブな気持ちになったり、内臓機能が低下したり、自律神経の乱れを引き起こしたりします。特に、うつ病や社会不安障害、パニック障害を持っている方にはセロトニンの減少が見られることも研究によって判明しているんです。

 

ポジティブな考え方前向きな生き方には、なくてはならない脳内物質で幸せホルモンとも言われています。

 

セロトニンはどこで作られるの?

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幸せホルモンとして知られている「セロトニン」ですが、どこで作られているのかを知らない方も多いと思います。僕自身も、自分が神経症や社会不安障害にならなかったら、知らなかった知識です。

 

セロトニンは、脳幹にあるセロトニン神経という神経細胞が、セロトニンを脳内物質として分泌しています。私たちの脳内には、約百億個以上もの神経細胞が存在していることも考えると、セロトニン神経細胞は約数万個なので、非常に少ないです。

 

脳で作られて、私たちの血液や臓器へ巡ります。

 

セロトニンは食生活から取り入れられる?

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気分を前向きにしたり、交感神経を刺激して朝から気持ち良く会社に通勤できる、学校に通学できる。そんな作用のあるセロトニンですが、食生活から取り入れることは可能なのでしょうか。

 

結論は「可能」です!

 

セロトニンを取り入れるためには、アミノ酸の一種『トリプトファン』という栄養素が深く関わっているんです。トリプトファンを体内に栄養素として取り入れることで、実はセロトニンが合成されます。

 

つまりトリプトファンという栄養素が含まれる食品を、日々の生活で摂取するようにすればセロトニンが分泌されやすくなるんです

 

トリプトファンが含まれる食品一覧

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 ここまでの内容でトリプトファンという栄養素が含まれる食品を取り入れたら、神経伝達物質であるセロトニンが分泌されるということがわかりました。ここでは、セロトニンを合成するトリプトファンが多く含まれる食材をご紹介します。

 

参考資料:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

 

乳製品

セロトニンを合成する作用のあるトリプトファンですが、実は乳製品に多く含まれています。それぞれの乳製品の含有量は次の通りです。

 

ナチュラルチーズ 320mg
プロセスチーズ 290mg
ヨーグルト 47mg
牛乳 42mg
豆乳 53mg

 

 上記の食品は100g中に含まれるトリプトファンの含有量を示しています。牛乳やヨーグルトよりも、豆乳の方が含有量が多いですし、それよりもチーズの方が多いということもわかりますね。

 

豆類

豆類にも数多くのトリプトファンが含まれています。ぜひ以下の100gあたりの含有量をチェックしてみてくださいね。意外と数多くの豆類に豊富なトリプトファンが含まれてることがわかりますね。

 

国産黒大豆 490mg
きな粉 510mg
木綿豆腐 98mg
絹ごし豆腐 75mg
焼き豆腐 120mg
納豆 240mg
がんもどき 220mg
湯葉 310mg
ひよこまめ 200mg

 

トリプトファンをうまく生活に取り入れるためのコツは、含有量ではなくて、自分が続けやすい食材を見つけることです!継続して、食事に取り入れられるものを選びましょうね。国産大豆やきな粉が多いですね。

 

果物類

次に果物類の100gあたりのトリプトファンの含有量をご紹介していきます。豆類や魚類

に多いと言われるトリプトファンですが、果物ではどうでしょうか。身近な果物で比較をしてみましょう!

 

グレープフルーツ 4.1mg
オレンジ 4.8mg
なつみかん 4.5mg
はっさく 3.7mg
バナナ 10mg
マンゴー 11mg
メロン 8.2mg

 

この結果を見ると、果物類にはトリプトファンはあまり多く含まれていないことがわかります。ただその中でも着目して欲しいのは『バナナ』です。バナナは、唯一10mgありますし、何よりも日常で取り入れやすい果物ですよね。

 

そして、それだけでなく乳製品とも相性が良いので、例えば牛乳豆乳、そしてヨーグルトと合わせれば効果も倍増します。牛乳だけでは少ない含有量でも、食材を組み合わせることにより、効果的に取り入れることもできるんですね!

 

魚類

うつ状態などの解消に効果のある幸せホルモン「セロトニン」。そのセロトニンを合成することができる栄養素「トリプトファン」の魚類100gあたりの含有量を見ていきましょう。

 

まあじ 220mg
いわし丸干し 550mg
しらす干し 270mg
めかじき 320mg
かつお(生) 310mg
さけ 330mg
さば 280mg

 

いかがでしょうか。魚類には、非常に多くのトリプトファンが含まれていることがわかりますね。しかも、まあじやさけ、そしてさばなど普段の生活で取り入れやすい食材ばかりです。

 

ぜひお好きな魚を取り入れて、うつ状態や自律神経の乱れ、そして憂鬱な気持ちの解消に役立ててください。

 

肉類

続いてトリプトファンが多く含まれている肉類について見ていきましょう。魚嫌いの方はお肉から効果的に取り入れるのも良いですよね。

 

牛肉(もも赤肉) 270mg
牛肉(ヒレ赤肉) 250mg
ぶた肉(かたロース赤肉) 240mg
ぶた肉(ロース赤肉) 280mg
ぶた肉(ばら) 220mg
鶏むね肉 230mg
鶏もも肉 230mg
鶏レバー 270mg

 

肉類では、普段私たちが摂取している何気ないお肉が、セロトニンを合成するのに適していることが判明しました。特に牛もも肉ぶた肉のロース、そして鶏レバーなどは豊富に含まれていますね!

 

トリプトファンの1日の摂取目安

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 うつ病や社会不安障害、自律神経の乱れ、そしてパニック障害などの憂鬱な気持ちや、不眠症状などに効果がある幸せホルモン「セロトニン」ですが、トリプトファンが多く含有されている食品や食材を摂取すれば、より多く分泌されることが判明しました。

 

では、かんじんのトリプトファンの1日の摂取目安はどのくらいが良いのでしょうか。見ていきたいと思います。

 

トリプトファンの1日摂取目安は体重1kgあたり2mgとなっております。体重が50kgの方であれば100mgという認識で摂取していきましょう。どんな栄養素でもそうですが、摂取しすぎは禁物です。

 

きちんと摂取容量を守って食生活に取り入れましょうね。

 

セロトニンを取り入れる健康的な食生活とは

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 ここまでさまざまな食材から、セロトニンのもとになる「トリプトファン」を摂取できることが判明しました。その中で、実際に僕が行ったことのあるおすすめの食生活を少しご紹介したいと思います。

 

それは、朝の日差しを浴びながら「バナナ牛乳」もしくは「きなこ牛乳」を飲むという食生活です。ポイントは「朝の日差しを浴びながら」という点です。

 

セロトニンは今回ご紹介した食品から、摂取することも可能ですが、実は太陽の光(2500〜3000ルクス以上)を浴びると、セロトニンの分泌が促されることが判明しています。これは、電灯のあかりでは及びませんので、朝日を浴びるということが重要なんです。

 

朝は、人間の体内時計が切り替わる時間帯でもあります。夜、就寝中は副交感神経が働きリラックスモードですが、朝になると自律神経の働きが交感神経優位になります。

 

また、朝日を浴びるとセロトニンの分泌もされるので、これまでの生活リズムを切り替えるにはベストタイミングと言えるんです。

 

だからこそ、朝日を浴びながらバナナ牛乳やきなこ牛乳を飲んで欲しいんです!これまでやる気がでない、憂鬱な気持ちが解消されないという方も、この習慣を継続すると少しずつ明日への活力が湧いてきます。

 

ぜひ意識的にセロトニンのある生活習慣を取り入れてみましょう!

 

まとめ

今回は、日常生活の中でより多くのセロトニンを取り入れる食生活に、フォーカスを当ててお届けしました。 セロトニンは神経伝達物質であるから自分たちだけでは、どうにもならないと思いがちです。

 

しかし、日常のちょっとした工夫で毎日を明るく、ポジティブに迎える方法もあるんです。ぜひ、セロトニンを食事からも取り入れてうつ状態の解消にお役立てください。