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自己効力感とは | 自己肯定感との違いとマイナス思考を脱却する方法

みなさんは「自己効力感」という言葉をご存知ですか。

 

ご存知ない方が多い「自己効力感」という言葉ですが、カナダの心理学者「アルバート・バンデューラ」が提唱したことで知られています。

 

仕事で例えると「自分はこの仕事をきっとうまくできるだろう」「もし仕事で失敗してもなんとかなるさ」と考えるのが自己効力感です。

 

将来の自分に対して「なんとかなるさ、きっとうまくいくだろう」と根拠のない自信こそが「自己効力感」です。一般的に「自己効力感」が高い人ほど人生において目標達成率が高いと言います。

 

ここではよく間違われる「自己効力感」と「自己肯定感」の違いと、マイナス思考からプラス思考へ転換する「自己効力感」を高める3つの方法についてご紹介します!

 

私もかつては、ひどいパニック障害と被害妄想などが激しかったのですが、今では自己効力感が高い状態をキープできています。心が重たい方も、空いた時間に少し読んで頂けると幸いです。

 自己効力感とは何か知りたい

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 「自己効力感」とは読んで字のごとく「自分自身に効力があると信じること」です。さきほどもお話した通り「仕事で絶対成功する」「今日のスピーチは成功するだろう」という感覚のことですね!

 

カナダ人の心理学者である「アルバート・バンデューラ」が提唱した考え方です。「アルバート・バンデューラ」は、自己効力感の他にも「社会的学習理論(モデリングによる学習)」を提唱しています。

 

カナダのブリティッシュコロンビア大学を卒業し、その後アイオワ大学で博士号を取得しました。その後はアメリカのスタンフォード大学の心理学教授やアメリカの心理学会会長を務めたという人物です。

 

自己効力感と自己肯定感の違いとは

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 それでは「自己効力感」と「自己肯定感」の違いを見ていきましょう。

下記の例を参考にしてください。

 

<自己効力感があり自己肯定もできる人>

今日のプレゼンはなんとなく成功に終わるだろう。準備もしっかりしたから自信もある。

 

<自己効力感がなく自己肯定感がある人>

今日のプレゼンは不安ばかりだ。しかし、準備はしっかりしたからあとは自信を持ってやるだけ。

 

<自己効力感があり自己肯定感がない人>

今日のプレゼンはいつも通りこなせるだろう。ただ準備はしたけど緊張するし自信がない。

 

<自己効力感がなく自己肯定感もない人>

今日のプレゼンはうまくいくかどうか不安だ。準備はしたけど緊張するし自分にはできる気がしない。

 

このように「自己効力感」と「自己肯定感」は少しニュアンスが違います。簡単に言うと「自己効力感」は将来に対する自信がもてること。そして「自己肯定感」は今の自分を認めてあげることです。

 

自己効力感を高めてマイナス思考から脱却する3つの方法

ここからはどうしたら「自己効力感」を高めて、自分に自信が持てるようになるのか。また、現在マイナス思考で苦しむ人へ、どうしたらマイナス思考を少しだけ脱却させて前向きに生きられるのかをお届けしていきます。

 

小さな成功体験を積むと自分の行動に自信が持てる

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カナダの心理学者アルバート・バンデューラは「自己効力感」を形成するには大きく4つの要因が関わっていると提唱しています。そのうちの1つが「成功体験」です。

 

私達は、小さい頃からささいな成功体験を積み重ねることにより自信をつけています。小さい頃は親と一緒にいないと不安に感じたり、バスや電車に1人で乗ることも不安ではありませんでしたか?

 

それでも大人になり、バスや電車に普通に乗り過ごせているのは小さい頃に親と一緒にバスや電車に乗る機会があったり、中学・高校の頃に電車通勤の経験があったから大人になり自信を持って電車に乗れるわけです。

 

この「小さな成功体験」の繰り返しがあるから将来に関して「私ならできるだろう」と自己効力感が高まるんです。

 

もしこの記事を読んでいる方が「自分に自信がない」と感じているならば、その理由を掘り下げてみましょう。「一人で電車に乗るのが自信がない、でも克服したい」と感じているのなら「一人じゃなく二人ならどうだろう」と考えてみると良いですよ。

 

もし二人でも自信がなかったら、なぜ二人でも自信がないのかをさらに掘り下げます。もしかしたら満員電車を避ければ二人で乗車できるかもしれませんし、乗車率が少ない時間帯なら乗れるかもしれません。

 

このように漠然と自信がない状態から、自分の置かれている状況を組み立ててどんなに小さくても良いですから成功体験を積み重ねると、それが徐々に自信となり前向きな考え方ができるようになります。

 

成功している人のモデリングをして自信をつける

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 アルバート・バンデューラは、成功している人の仕草や特徴を模倣することでも「自己効力感」を高めることができると提唱しています。

 

例えば「電車が怖い」と感じる人が電車に乗れるようになるためには、電車に乗る人の様子を観察してみると、成功イメージが湧きやすくなります。

 

まず改札を通って目的のホームに行き、ホームでは好きな音楽をかけて自分の世界に入り、乗車したらスマホでゲームをするか、読書をしてみる。できればゲームや読書は自分が没頭できるものを選ぶ。座っているのが厳しい場合は、立った状態で音楽や筋トレをしてみてはどうかなど。

 

こんな感じに自分に自信がない目標に対して、他の人の様子を観察して模倣してみるんです。すると、意外にも心地よく過ごせたりするんです。もちろん、恐怖心が強い場合は無理しなくて良いですよ。

 

仕事でも私生活でも、成功している人の模倣をすることで、最初はぎこちなくても数ヶ月が過ぎると「顕在意識」から「潜在意識」に刷り込まれて普通に自分のものになりますよ!

 

十分な睡眠をとることで頭をリフレッシュしよう

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もしあなたが睡眠不足に陥っていたり、不規則な生活を送っている場合は、これまでご紹介した2つの方法を実践しても効果が薄くなってしまう可能性があります。

 

それくらい睡眠不足はポイントです。最近では「睡眠負債」という言葉が浸透していますが、睡眠不足に陥ると「成長ホルモン」の分泌を妨げたり、脳の機能にダメージを与えてしまいます。

 

その結果、通常なら分泌されるうつ病やパニック障害に効果のある幸せホルモン「セロトニン」の分泌量が低下してしまうのです。

 

すると、ポジティブな考え方がしにくい状況になってしまいます。仕事で忙しい方がほとんどだと思いますが、良質な睡眠を取って睡眠不足に陥らないように工夫した方が良さそうです。

 

十分な睡眠を取っておけば、セロトニンもきちんと分泌されて、また次の日から前向きな考え方と自信を持って行動できるようになるのです。

 

まとめ

みなさんここまでいかがでしたでしょうか。自己効力感を高めるためには、小さな成功体験を積み重ねて「自分ならできる」という状態に持っていくことで、徐々に大きな自信につながります。

 

もし今自信がない人は今回ご紹介した3つの方法を生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。僕自身も、少しずつではありますが小さな成功体験を積み重ねることで、自信をつけることができました。少しずつ取り入れてみてくださいね。